今や電子書籍が流行り紙の本が本棚を圧迫することが無くなってきた。
既に本棚すらない家もたくさんあるのではないか。
電子書籍はクラウド化の恩恵を受けてどこにいても本を読むことができる。
ペーパーレス時代とは実に素晴らしい時代になったものだ。
しかし昔に買った紙の本のコレクションや電子書籍化されていない紙の本の扱いに困ったことがないだろうか?
そこでオススメするのがスキャナーでデータ化してしまうこと。

いやいや、時代はもう令和。
軽くて、小さくて、持ち運びもできて、本も非破壊でスキャンできる素晴らしい商品が登場しようとしている。
その名もCZUR Shine。
クラウドファンディングサイトのMakuakeで4000万円を既に集めている注目の製品だ。
更にすごいのがアメリカのクラウドファンディングサイトのIndiegogoでは既に3億円を集めたという。
規模が違う!
今回はCHAM Japan様よりCZUR Shineのデモ機をお借りすることができたのでレビューする。
結論から先に言うと、想像以上に簡単に本を非破壊でスキャンできる優れたスキャナーだった。
CZUR Shineの特徴
本体は軽量かつコンパクト
CZUR Shineは折り畳めるので一般的なスキャナーとはコンパクトさは比較にならない。
従って頑張れば持ち運べる。
本体重量は1kg。
なんとか持ち運ぶ気になれる重さだ。
実際に持ち運ぶかはともかくとして、持ち運べると家でもオフィスでも使える。
使用するのに複雑な準備は不要
本体をセットアップしてPCに接続。
専用ソフトを起動すればすぐに使用可能だ。
もし固定で置いておくのであれば専用ソフトを起動するだけで使用可能。
スマホやタブレットのカメラを利用したスキャナーレベルのお手軽さが素晴らしい。
ソフトウェアの機能も充実
まず、スキャンしたデータはOCRに対応。
スキャンした本の中の文字まで検索できるようになるのでこれは嬉しい。
後は当然カラーモードや白黒などのカラーモードが選択可能。
ページ処理方法もフラットペーパーはもちろんのこと湾曲した本も選択可能で、本のスキャンが非破壊で楽々できるのが売りだ。
スキャンした画像の編集も可能
スキャンした画像について専用ソフト上で後処理が可能。
回転、トリミングといった一般的なものはもちろんのこと、カラーモードの変更、ウォーターマークの追加といったことも可能。
スキャン後でもそのまま出来栄えを追い込むことができるので安心だ。
CZUR Shineのスペック
CZUR Shineのスペックは以下の通り。
本体サイズ | 117×158×408 (mm) |
重量 | 1015g |
画素数 | 1300万画素 |
解像度 | 4160×3120 |
スキャンサイズ | A3以下 |
DPI | A4:340dpi, A3:245dpi |
光量調整 | 無段階調整 |
フォーカスモード | 自動 |
静的ファイル出力形式 | JPG, PDF, SearchablePDF, Word, Exel |
動的ファイル出力形式 | MP4(1600×1200, 1920×1080) |
それなりに高い解像度を持っているので、スキャンしても画像が荒くて読めなかったということもないだろう。
実は動画にも対応している。
動画の解像度もFHDまで対応しているのが嬉しい。
開封・外観チェック
外箱は黒でかなりカッコいい。


箱を開けると一番上にマニュアルがお目見え。
本体が折り畳まれているのでこんなにコンパクトに収納できているのか!


箱の中身はこんな感じ。


本体、マニュアル、専用ソフトが入っているCD、USBケーブル、指サック、フットペダル、マットが入っている。
スキャナ本体を組み立てる。


組み立てると言っても折り畳まれているのを開くだけだ。
全く手間は無い。
カメラとライトは本体上部についている。


本体下部にはフットペダルを接続する用のUSB Type-A端子、PCと接続する用のUSB Type-B端子がある。


スキャナ本体にUSBケーブルとフットペダルをつけてみた。


後はPC側に専用ソフトをインストールしてからスキャナ本体を接続して、専用ソフトを立ち上げたら準備完了だ。
なお、専用ソフトは付属しているCDからインストールできるが、最新版が入っているとは限らないので、公式サイトから最新版をダウンロードしてインストールすることをオススメする。
実際にスキャンしてみた
では実際にスキャンしてみよう。
スキャンしてみるのは以下の3つ。
- 子供の描いた絵
- 名刺
- 本
割と一般的なものを3つ選んでみた。
子供の描いた絵


子供の描いた絵はフラットなので楽々スキャン完了。
スキャンはカラーモードで。
なかなかの仕上がりだ。
少々勇気はいるが、これなら紙を処分してしまっても思い出として手元に残すことが十分に可能だ。
名刺
名刺のスキャンは一般的になってきた。
大抵はスマホのアプリでやると思うが、CZUR Shineでも当然スキャンが可能。
ありがたい事に複数枚を一度にスキャンすることができた。




僕は職業柄すぐに名刺が溜まってしまうので、たくさんの名刺を一度にスキャンできるし、スキャン自体もサクサクなのがとても嬉しい。
本
さて、一番困るのが紙の本の置き場だ。
スキャンして捨ててしまえれば良いのだが、本のスキャンは意外とめんどくさい。
基本、本をバラバラにして1枚1枚スキャンしなければ本のスキャンはできない。
しかしCZUR Shineはバラバラにしなくてもスキャンすることができた。
見開きのままスキャンして左右両方のページが別々の画像データとして保存された。
これで実用的に紙の本を電子化することができる。
しかもOCRに対応しているので完全に電子書籍と同じ使い勝手。
これは便利だ!


CZUR Shineの良いところ7つ
ではここからは実際にCZUR Shineを使ってみて良かったところを7つ紹介する。
1. 本を裁断せずにスキャンできる
これは上で何度も言っているが本当に嬉しい。
スマホのスキャンアプリで無理やり裁断せずにスキャンすることもできるが、真ん中の繋がっているところがおかしくなってしまう。
CZUR Shineなら自動で画像処理してくれてあたかもフラットな紙をスキャンしたかのようにしてくれる。
自動なので少し不都合があることもあるが、専用ソフト上で後で修正することも可能なので問題なし。
2. フットペダルが付属
CZUR Shineにはフットペダルが付属している。
これを使って足でスキャンを開始することができる。
本のスキャンをする際に両手が塞がっていることが多いので、足でスキャン開始はかなり便利だ。
3. 専用の指サックを使えば本を押さえながらスキャンしても後処理で消してくれる
分厚い本を見開きのままスキャンしようとすると、本が閉じてしまうのでどうしても手で押さえなければならない。
しかしてまでスキャンされてしまうので困り物。
しかしCZUR Shinには専用の指サックが付属していて、それを使って本を押さえればスキャン後に自動で指サックを消してくれるのだ。
これで何もなかったかのような画像にすることができる。
スマホのスキャンアプリだとこれはできなかったのでCZUR Shineの大きなアドバンテージだ。
4. 手めくりで自動スキャンの機能がものすごく便利
CZUR Shineには”手めくりで自動スキャン”という設定がある。
これが本当に便利!
本の位置を最初に合わせて、後はページをめくっていくだけで自分でスキャンを開始しなくても勝手にスキャンをしてくれる。
どんどんページをめくっていくだけで本1冊分のスキャンが完了。
こんなに簡単に本のスキャンができてしまって良いのだろうか…
これは革命だ!
手で押さえなくても良い程度の厚さの本をスキャンする場合はこの設定が必須と言える。
5. スキャンした画像はOCRに対応
本をスキャンする場合を考えるとOCR対応は非常にありがたい。
ただの画像ではなく本当の電子書籍になる。
やり方としてはスキャンしてjpegにした後検索機能付きPDFファイルに変換するだけ。
少し処理に時間がかかるが簡単なのでかなり便利な機能だ。
6. 画像を補完してくれる
紙をスキャンする場合、どうしても端が折れ曲がっていたりする。
それでも自動で補完してくれるのがCZUR Shineの良いところ。
あたかも何もなかったような仕上がり。
場合によってはこれが不自然になってしまい気になることもあるが、補完をやめる設定に変えれば問題なし。
7. 複数の名刺を一括でスキャン可能
上でも書いたが、名刺をスキャンする際にこの機能は本当に便利。
名刺を1枚1枚スキャンしていく作業は本当にめんどくさかった。
この手間を減らしてくれる一括スキャンで名刺のスキャン作業の時間を短縮することができる。
これでもう名刺のスキャンも億劫にならない!
CZUR Shineの良くないところ
ここからはCZUR Shineの良くないところをまとめる。
フラットペーパーのスキャンはスマホアプリの方が楽
CZUR Shineはセットアップ含めてかなり簡単にスキャンができるのが売りだが、フラットペーパーをスキャンするだけならスマホアプリの方が正直楽だ。
スマホアプリはアプリを立ち上げるだけでスキャンできるので、セットアップの分CZUR Shineの方が一手間増えてしまう。
この点に関してはCZUR Shineをセットアップした状態で置きっぱなしにできれば互角になる。
分厚い本を見開きでスキャンする際の難易度が高い
これは非破壊で本をスキャンするからには仕方がないことでもある。
分厚い本をスキャンする場合はどうしても手で押さえる必要がある。
その状態で真ん中の本の接合部分を合わせる必要があるのだが、ものすごく難易度が高い。
ちょっとでもズレるとスキャンが上手くいかなくなる。
薄い本で手で押さえなくても開きっぱなしにできる本なら楽々スキャンできるのだが…
やはりまだ分厚い本を全て非破壊で電子化データ化するのは厳しいと感じる。
ここは更なる進化に期待する。
裏技:動画の俯瞰撮影に便利!
実はCZUR Shineは動画の撮影もできる。
スキャンの仕組みを考えると当然のことなのだが。
この動画撮影の機能を使えばYouTubeのレビュー動画でもお馴染みの俯瞰撮影を簡単に実現することができる。
俯瞰撮影は普通はそれなりに機材を揃える必要があるのだが、CZUR Shineのみで実現できるのは熱い!
解像度的にFHDにまでしか対応していないが、4K以上が必要なければ本当にこれで十分だ。
まとめ:本の非破壊スキャンの最適解
CZUR Shineは手軽さが売りのスキャナーだが、その真価は本の非破壊スキャンでこそ発揮される。
正直現時点での本の非破壊スキャンの最適解だと僕は考えている。
更におまけで動画の俯瞰撮影もできるのだからすごい。
もしあなたが本を非破壊でスキャンしたいと考えているなら、このCZUR Shineを検討することをオススメする。
これ以上のスキャナーはそうそう見つからない。