Canonからとんでもないカメラが2つ発表された。
EOS R5とR6だ。
そのうちR6の有効画素数が約2000万画素ということが反響を呼んでいる。
そう、画素数が少なすぎると叫ぶ人がたくさんいるのだ。
まあ確かにR5は4500万画素でその半分以下だし、1億画素のカメラを搭載したスマートホンも登場しているくらいなので、それらと比較すると2000万画素は少なすぎるように感じる。
しかし本当に2000万画素は少なすぎるのか?
2000万画素で足りない使い方は一体どんな使い方なのか??
今回はじっくり考えたので結論を是非見ていってほしい。
画素数は多ければ多い程優秀なわけではない
正直カメラメーカーが一時期こぞって画素数競争をしたのが全ての元凶だと思う。
画素数が多ければ多い程優秀だと思う人が増えてしまった。
そしてカメラメーカーが画素数競争をやめても今度はスマホメーカーが画素数競争をやり始めた。
これはもう誤解を解くのは無理かもしれない…
ただここでははっきり言おう。
画素数が増え過ぎてもセンサーサイズが大きくならなければ、1画素当たりの大きさは小さくなるばかりでそうなると受け取れる光の量が減ってしまう。
そうなるとノイズが増えるし階調も乏しくなってしまう。
更には画素数だけ上げてもレンズの解像度が低ければそちらに足を引っ張られてしまう。
スマホの画素数競争程無意味なものはないと思う…
まあスマホは画層処理がどんどんレベルアップしているのでそちらでごまかしているのだが。
一眼レフに関しても画素数が大きくなりすぎると今度はレンズも性能の良いものに買い換えなければならなくなる。
撮った写真を編集するためのパソコンのスペックも必要になってくる。
画素数が上がってもよりお金が必要になるだけだ。
実際のメリットなんてほとんどない。
綺麗にプリントするために必要な画素数
A1サイズのプリントでも必要な画素数は約1800万画素と言われている。
一般人は撮った写真をA1サイズにプリントすることなんてまずない。
一般人がプリントするのはせいぜい四切サイズか。
それで約800万画素。
正直素人が使うカメラなんて1000万画素で十分だ。
僕が10年前に使っていたカメラがEOS 40D。
それが大体1000万画素だった。
もう10年も前に必要十分な画素数は確保できていたのだ。
モニターで等倍で見るから画素数が足りないように感じる
ほとんどのユーザーって撮った写真をプリントなんてしないよね?
写真はパソコンでモニターに映して見るのが一般的だろう。
その時に一部のユーザーはモニターで等倍にして見る。
等倍にしたら今まで見えなかった粗が見えてくる。
そうなるともっと綺麗に撮りたくて画素数の高いカメラを求めてしまう。
完全な悪循環だ。
等倍で見たら確かに見える粗は他の人に見えることはほぼ無い。
そもそも写真を他の人に見せる時にどうするか?
例えばブログにアップするとかか。
容量の関係で画像サイズを落とすだろう。
その時点で等倍でやっと見える粗なんて見えなくなる。
2000万画素で足りなくなる使い方を考えてみる
そうは言ってもこのデジタル全盛期、2000万画素で足りない使い方があるはず。
ということで考えてみた。
考えついたのはたったひとつ。
それはトリミングだ。
撮った写真の一部を切り取って使う場合、2000万では足りなくなる可能性がある。
2000万画素の一部を切り出すので、切り出し後の画像の画素数は当然小さくなる。
だからトリミングした後の画像で2000万画素を確保したければ4000万画素とか欲しくなるのは当然かと。
しかし僕はトリミングをしないのでしたくなるシチュエーションが想像できない。
レンズの焦点距離が足りなくて無理やり撮っている場合はトリミングが必要かも。
フラグシップカメラの画素数を見ても2000万画素で十分
CanonのEOS 1DX Mark3、ニコンのD6、どちらも各社のフラグシップモデルだが、画素数はと言うと何と2000万画素なのである。
プロも使うカメラで2000万画素なんだから、2000万画素で十分だ!と言うのが僕の結論である。
まとめ
最初から「フラグシップモデルのEOS 1DX Mark3が2000万画素なんだから2000万画素で十分」と言えば良かった。
回り道をしたので長くなってしまった。
恐らく本当にバランスが良いところはもっと少ない画素数なのだろうが、いろいろな事情があって2000万画素を選んでいるのだろう。
なのでこれ以上の高画素競争はやめてもっと違うところに力を注いでもらいたいのが僕の本音。
最近流行の動画の解像度競争もやめてほしい。
ユーザーが本当に必要としている機能だけを搭載したお買い得なモデルを出してほしい。
切実に願うばかりである。